2025年7月の木村病院 院内広報誌【けいめいだよりNo.108】をお届けします。
【今月の特集】水虫について

今月は、当院の皮膚科医が水虫について解説いたします!
水虫とは
「水虫」とは、白癬菌という真菌(カビの仲間)による感染症です。足の水虫は「足白癬」、爪の水虫は「爪白癬」と呼ばれています。
水虫は頭、顔、からだなど様々な部位で発症しますが、特に多いのが足水虫と爪水虫です。
日本人の5人に1人は足水虫、10人に1人は爪水虫にかかっていると推定されており、とくに高齢者に多く見られます。
また、足水虫を放置して、そこから爪に白癬菌が感染することで爪水虫になることも多く、併発している患者さんも少なくありません。

感染経路
公衆浴場やサウナ、スポーツジムなどの床、バスマット、スリッパなどが感染源になると考えられていますが、家族に水虫の患者さんがいると家庭内の感染リスクが高くなります。
症状
足水虫では足の裏や指の間の皮膚がめくれたり、ジクジクしたり、水ぶくれができたり、皮膚が厚くなってガサガサしたりします。かゆみは出る場合もありますが、出ない場合もあります。
爪水虫では爪の色が白色や黄色に濁る、厚くなる、もろくなるといった症状が見られます。
診断
足水虫も爪水虫も見た目だけでは診断ができません。見た目だけでは湿疹や他の疾患と区別がつかない場合もあります。そのため、顕微鏡で白癬菌がいることを確認する必要があります。
治療
足水虫は通常、抗真菌薬の塗り薬で治療を行います。
ポイントとしては、症状がない場所も含めて、必ず両足全体(足の指、指の間、足の裏、かかと)に塗ることです。また、見た目の症状が良くなっても、皮膚の中に菌が残っていて、繰り返すことが多いので、症状がよくなってからも1、2か月は治療を続けることが大切です。
爪水虫は抗真菌薬の飲み薬と塗り薬がありますが、患者さんの希望や、症状や状態などによって使い分けます。薬の飲み合わせなどにより、飲み薬が使えない場合もあります。
- 足は毎日石鹸を使って、指の間までやさしく丁寧に洗う。
- 水分はふき取って乾燥させる。
- バスマットやタオル、スリッパなどの履物は共有しない。
- こまめに床やマットなどを掃除し清潔を保つ。
- 温泉やスポーツジム、プール、サウナなどを利用した後はしっかりと足を洗う。

これから水虫が悪化しやすくなる季節です。悪化する前に、また家族にうつしてしまう前に、気になる症状のある方は早めに病院を受診しましょう。
栄養科だより ~水溶性ビタミンについて2~

健康教室のお知らせ
木村病院では、地域の皆さまがいつまでも健康で元気に生活できるようにという想いを込めて、健康に関連するテーマで毎月【健康教室】を開催しています。参加は無料・予約制です。お気軽にご参加をお待ちしております。
2025年7月の健康教室
日時:7月24日(木)13時~14時
内容:健康食品とお薬の飲み合わせ
講師:木村病院 薬剤師
場所:木村病院 3階会議室
参加方法:木村病院1階受付および電話(052-781-1119)にてご予約ください。
認知症カフェのお知らせ
木村病院認知症カフェ【み♡まもるCafe】は、認知症のご本人やご家族が、どなたでも気軽に参加できる憩いの場所です。お茶を飲みながら、いろいろなことを相談できます。皆様のお越しをお待ちしております。
2025年7月の認知症カフェ
日時:7月10日(木)14時~16時
内容:夏の工作
場所:木村病院 3階会議室
参加方法:木村病院1階受付および電話(052-781-1119)にてご予約ください。
※参加費200円を頂戴しております。
7月の診療体制

以上、2025年7月の院内広報誌【けいめいだよりNo.108】をお届けしました。紙面は木村病院外来1階でも配布しております。



