2024年11月の木村病院 院内広報誌【けいめいだよりNo.100】をお届けします。
広報誌けいめいだよりが100号を迎えました
毎月発行しております、院内広報誌【けいめいだより】が100号を迎えました。当院長よりご挨拶申し上げます。
院長 木村衛
このたび、医療法人桂名会 木村病院の広報誌が100号を迎えることができました。
広報誌の発行は、当院の取り組みや医療情報をお届けするだけでなく、地域の皆様との絆を深める大切な役割を担ってまいりました。ここまで続けてこられたのは、多くの皆様のご支援と、病院職員一同の努力の賜物です。
この100号という節目を迎え、今後も皆様のお力添えをいただきながら、さらに質の高い医療サービスの提供に努め、地域医療に貢献してまいります。また、広報誌を通じて皆様に有益な情報をお届けできるよう、一層の工夫と充実を図ってまいります。
これからも医療法人桂名会 木村病院をどうぞよろしくお願い申し上げます。
今月のコラム【長引く咳について】
ここ最近、「風邪をひいた後から咳が続いている」、「咳が長引いて、周りの人たちから心配されている」と言われる方が多くなっています。
そこで今回は、長引く咳の原因と対処法についてお伝えしようと思います。
咳の定義
一般的に咳は、持続期間によって以下のように分類されます。
急性咳嗽は、風邪や気管支炎などの感染由来の咳嗽が多いですが、遷延性咳嗽、慢性咳嗽に移行するにつれて非感染性の咳嗽の割合が増えてきます。
慢性咳嗽の原因と特徴
慢性咳嗽の原因と特徴は下記のとおりです。
咳喘息 | 慢性咳嗽の原因として最も多いとされている。夜間や早朝等に咳が悪化し、一般的に痰を伴わない。喘息と名が付いているが、気管支喘息のような喘鳴は伴わない。 |
アトピー咳嗽 | 季節によって咳嗽が悪化し、喉にイガイガ感を生じる。 |
副鼻腔気管支症候群 | 慢性副鼻腔炎の既往があったり、後鼻漏を伴ったりする。 |
胃食道逆流症 | 胸やけや咽頭痛を伴う。 |
その他、特定の薬剤の副作用やストレス、心因的なものもあります。
検査
長引く咳が上記のいずれに該当するのか、まずは詳細に病歴を伺うことから始まります。既往歴や喫煙歴、仕事内容等も重要な情報となります。
胸部レントゲン写真は最も簡便に施行できる検査の一つです。長引く咳の原因として結核や悪性腫瘍などが隠れている可能性を否定するために行います。その他、必要に応じて喀痰培養や胸部CT検査、肺機能検査等も行う場合があります。
治療
慢性咳嗽の原因をはっきりと特定することは困難であり、多くの場合、治療的診断(ある特定の治療を行い、それに対して改善がみられればその疾患であったと判断できる)となります。
治療は原因によって下記のとおり、異なります。
咳喘息 ………………気管支拡張剤や吸入ステロイド
アトピー咳嗽 ………抗ヒスタミン剤
副鼻腔気管支症候群…マクロライド系抗生剤
胃食道逆流症 ………プロトンポンプ阻害剤
多くの場合は治療開始から2週間を一つの目安とし、その治療に対して反応があったかどうかを確認します。上記のような治療を行ってもなかなか改善しない場合は、別の治療を選択するか、専門医に相談して精密検査や治療を行っていただくこともあります。
※一般社団法人日本呼吸器学会「咳嗽・喀痰ガイドライン2019」を参照して作成しました。本ガイドラインは2024年に改訂される予定です。
今月の栄養科だより ~歯周病について~
11月8日は『いい歯の日』です!
日本歯科医師会は、1993年(平成5年)より、11月8日を「い(1)い(1)歯(8)」の語呂合わせでPR重点日として設定し、この日に合わせて国民へのさまざまな歯科保健啓発活動を行っています。
その他、4月18日(よい歯の日)、6月4日(歯と口の健康習慣)、9月第3月曜日(敬老の日)をPR重点日に定めています。
歯周病が全身に及ぼす影響
炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こし悪化させる原因となります。歯周病菌のなかには、誤嚥により気管支から肺にたどり着くものもあります。
歯周病は歯を失う原因に…
右の図は、2018年に全国2,345の歯科医院で行われた全国抜歯原因結果です(全年齢)。歯が失われる原因で最も多かったのが、「歯周病」(37%)で、以下「むし歯」(29%)、「破折」(18%)、「その他」(8%)、「埋伏歯」(5%)、「矯正」(2%)の順でした。
歯周病の進行プロセス
成人の80%前後が歯周病になっているにもかかわらず、自分がそうだとわかっている人、あるいは自分が歯周病のどのレベルであるのか知っている人は、意外に少ないようです。 そこで、歯周病の進行プロセスを追ってみましょう。
まず、歯肉炎では歯ぐきがたまに腫れたり、赤く充血したり、歯ブラシに血がにじむ程度です。初期の歯周炎になると、歯周ポケットができ、歯周組織の破壊が始まります。歯が浮くような感じがすることもあります
中期歯周炎になると、歯ぐきがやせたりブヨブヨになる、食べ物が歯にはさまりやすくなる、口臭がする、硬いものが噛みにくくなる…といった感じになります。
やがて、末期の歯周炎になると、歯槽骨がほとんど無くなり、歯の根が露出します。歯は著しくぐらついて、最後は抜け落ちます。
日々のケアで歯周病を予防しましょう!
健康教室のお知らせ
木村病院では、地域の皆さまがいつまでも健康で元気に生活できるようにという想いを込めて、健康に関連するテーマで毎月【健康教室】を開催しています。参加は無料・予約制です。お気軽にご参加をお待ちしております。
2024年11月の健康教室
日時:11月28日(木)13時~14時
内容:検査結果データの見方
講師:木村病院 臨床検査技師
場所:木村病院 3階会議室
参加方法:木村病院1階受付および電話(052-781-1119)にてご予約ください。
認知症カフェのお知らせ
木村病院認知症カフェ【み♡まもるCafe】は、認知症のご本人やご家族が、どなたでも気軽に参加できる憩いの場所です。お茶を飲みながら、いろいろなことを相談できます。皆様のお越しをお待ちしております。
2024年11月の認知症カフェ
日時:11月14日(木)14時~16時
内容:砂絵を描いてみましょう!
場所:木村病院 3階会議室
参加方法:木村病院1階受付および電話(052-781-1119)にてご予約ください。
※参加費200円を頂戴しております。
休診のお知らせ
皮膚科<午前診>
11月15日(金)西田Dr.
11月の診療体制
以上、2024年11月の院内広報誌【けいめいだよりNo.100】をお届けしました。紙面は木村病院外来1階でも配布しております。