【院内広報誌】けいめいだより98号【2024年9月号】

けいめいだより

2024年9月の木村病院 院内広報誌【けいめいだよりNo.98】をお届けします。

【けいめいだより】今月のコラム

木村病院の職員が、パラクライミングの日本代表になりました!!

今回は、当院リハビリテーション部の職員で2024年度パラクライミングの日本代表に選出された、栗屋真実さんをインタビュー形式でご紹介いたします。

栗屋真実さん
栗屋 真実さん

ーー桂名会では、どのような仕事を
していますか?

「木村病院でリハビリ助手として働いています。もともとは2012年に作業療法士として就職したのですが、2018年に病気で全盲になったので、それからはデータ管理や書類作成などの事務仕事をするようになりました。」

ーークライミングを始めたきっかけは?

「全盲になった時、色々なことが一人でできなくなって、将来がとても不安だったんですよね。「何かできることを探したい」という想いで様々な視覚障害者向けの集まりを見つけては試していたところ、NPO法人モンキーマジックのパラクライミングイベントを知ったんです。以前から興味があったこともあり、すぐに参加してみることにしました。」

ーークライミングの魅力について教えてください。

「やはり一番は登れた時の達成感です。難しい課題を登りきれた時はもちろん、一手先に進めただけでも嬉しくなります。あと、どうすれば登れるようになるのか試行錯誤するのも楽しいですね。障害者スポーツといっても私がクライミングをする時は、掴んでいいホールド(突起物)の位置を教えてもらう以外特別なことがなくて、障害があってもなくても同じように楽しめるのも魅力の1つです。」

ーー大会出場のきっかけは?

「イベントで知り合ったパラクライミング選手や仲間に『それだけ登れるなら大会に出たら?』と声を掛けてもらったのがきっかけです。

その時はまだクライミングを始めて2年、頻度も月1回くらいだったので、「まだまだ初心者レベルなのに大会なんて無理!」と思ったのですが、初心者クラスがあることを知り、去年10月の全国大会に出場してみました。

その際に会場中から想像以上の声援をいただき、自分が思っていたよりも高く登れたことで、とても気持ちが高揚したのを覚えています。その時に『次はぜひ選手として参加してほしい』と期待の声いただきました。全盲になって挫折することが多かった中で、「こんなにも応援してくれる人がいるのなら挑戦してみよう!」と奮起し、今年3月の日本選手権にはB-1というクラスの選手として出場しました。その結果がまさかの優勝!日本代表!正直驚いています。」

パラクライミングをする栗屋真実さん
ホールドをつかみ登っていく栗屋さん

ーー今後の目標を教えてください。

「純粋にクライミングが楽しいですし、今の職場は練習も大会出場もしやすい環境なので、働きながらアスリート活動もできたらと考えています。今後の目標として、まずは今年度ある国内の2つの大会で優勝し来年度も日本代表になることです。日本のパラクライミング選手は世界大会でのメダリストも多いので、来年は世界大会に出場し、私もぜひメダルを獲得したいと思っています。そして、パラクライミングは、2028年ロサンゼルス大会でパラリンピックの競技として初採用が決まりました。将来的には「パラリンピックでメダル獲得!」なんて夢もあります(笑)」

パラクライミングとは?
スポーツクライミングは、ホールドと呼ばれる突起物に手足をかけながら、人工壁を登る競技で、東京オリンピック2020からオリンピック競技となった。

そして、視覚や身体に障害のある人によるクライミング競技がパラクライミングである。ロサンゼルス・パラリンピック2028から追加競技に採用されることが発表されている。

今月の栄養科だより ~災害への備え【食料編】~

過去の経験によれば、災害発生からライフラインの復旧まで1週間以上を要するケースが多くみられます。また災害物資が3日以上到着しないことや、物流機能の停止によって1週間はスーパーやコンビニなどで食品が手に入らないことが想定されます。このため最低3日から1週間分×人数分の食品の家庭備蓄が望ましいと言われています。

家庭備蓄の例 1週間分・大人2人の場合

必需品(水・カセットボンベ)

2リットル×6本×4箱。飲料水と調理用として1人1日およそ3L程度必要です。(湯せんや食材や食器を洗ったりする水は別途必要)。水道水は、塩素による消毒効果があり、3日程度は飲料水として使えます。保存するときは清潔な容器に口いっぱい入れしっかり蓋をして涼しい場所に置きましょう。

カセットボンベ

12本。1人/1週間あたり約6本必要です。お湯を沸かしたり、レトルト食品を温めたりでき、温かい食事は身体も温まり、緊張や不安も和らげてくれます。

主食

米…2kg×2袋。カップ麺類…6個。乾麺…そうめん2袋(300g/袋)パスタ2袋(600g/袋)。パックご飯…6個。その他…長期保存パン、シリアルなど。

主菜

レトルト食品…牛丼の素、カレー等18個。パスタソース6個/缶詰…肉や魚、お好みのもの18個/その他…豆類の缶詰、プロテイン

栄養管理士
栄養管理士

災害直後は、炭水化物ばかりになりがちで、栄養バランスが崩れ体調不良や病気になる可能性があります。

副食と果物

日持ちする野菜…玉ねぎ、じゃが芋等/その他…調味料、梅干し、のり、乾燥わかめ、ドライフルーツ、インスタント味噌汁、即席スープ、野菜ジュース、果汁ジュース、菓子類など

栄養管理士
栄養管理士

野菜不足からビタミン、ミネラル、食物繊維の栄養がとれず、便秘、口内炎などに悩んだという声もあります。

その他

嚥下の問題がある方や慢性疾患の方、食物アレルギーの方は、個々にあった食品を備えておきましょう。

ローリングストック法

食品の備蓄を始めるには、普段食べているものを消費しながらストックするローリングストック法がおすすめです。普段食べているカップ麺や缶詰、インスタント味噌汁など少し多めに買い置きし、賞味期限の古い物から消費し、食べたらその分を補充します。

ローリングストック法の図
ローリングストック法のイメージ(C)イラストAC

健康教室のお知らせ

木村病院では、地域の皆さまがいつまでも健康で元気に生活できるようにという想いを込めて、健康に関連するテーマで毎月【健康教室】を開催しています。参加は無料・予約制です。お気軽にご参加をお待ちしております。

2024年9月の健康教室

日時:9月26日(木)13時~14時
内容:物忘れが増えた?今からできる認知症予防
講師:木村病院 作業療法士
場所:木村病院 3階会議室
参加方法:木村病院1階受付および電話(052-781-1119)にてご予約ください。

認知症カフェのお知らせ

木村病院認知症カフェ【み♡まもるCafe】は、認知症のご本人やご家族が、どなたでも気軽に参加できる憩いの場所です。お茶を飲みながら、いろいろなことを相談できます。皆様のお越しをお待ちしております。

2024年9月の認知症カフェ

日時:9月12日(木)14時~16時
内容:〇〇の秋 ~秋の歌を詠みましょう~
場所:木村病院 3階会議室
参加方法:木村病院1階受付および電話(052-781-1119)にてご予約ください。
※参加費200円を頂戴しております。

休診のお知らせ

【午前診】
9/13(金)堀米Dr.
9/17(火)~21(土)木村院長
9/27(金)門司Dr.
9/30(月)門司Dr.

【夕診】
9/18(水)木村院長
9/20(金)瓜野Dr.
9/27(金)門司Dr.

9月の診療体制


以上、2024年9月の院内広報誌【けいめいだよりNo.98】をお届けしました。紙面は木村病院外来1階でも配布しております。

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